[ti:聖戦と死神 第三部「薔薇と死神」~歴史を紡ぐ者~] [ar:Sound Horizon] [al:Chronicle 2nd] [00:02.25]聖戦と死神 第三部「薔薇と死神」~歴史を紡ぐ者~ [00:02.66] [00:03.47] [00:07.45]「此処は何処なのかしら?私は確か…追われ…矢を射られ…倒れたはずだったわ…」 [00:32.96] [00:33.64]「気付いて良かった、大丈夫かい? [00:39.50]私の名はアルヴァレス、君達の村を襲った軍隊の指揮官… [00:59.41]だったのだが…今ではもう追われる身だ…からと言っても…言い訳に過ぎぬ…私が憎いかい?」 [01:12.20] [01:12.43]「えぇ…憎くない…と言ったら噓になるけれど…助けてくれた貴方のこと、私は信じたい…」 [01:25.22] [01:25.78]「私はベルガ人(ベルジュ)なのだよ… [01:27.99]亡國の仇を取る為、舊フランドルへ身を寄せた<異邦人>(アルベルジュ) [01:32.89]この意味が解るかい…お嬢さん?この手はもう取り返しのつかない程に汚れている…」 [01:38.19] [01:39.29]「最初は怒りからプロイツェンを… [01:41.75]次に異國での居場所を確保する為ロンバルドを… [01:45.43]そして己の願望を満たすという目的の為に、カスティリヤを滅ぼした…」 [01:50.99] [01:51.90]「今でも目を閉じると、鮮やかに浮かんでくる風景がある… [01:55.76]私にはどうしても取り戻したい場所があったのだ… [01:59.71]そんな私に當時のキルデベルト六世陛下は約束してくれた…」 [02:04.02] [02:04.83]「國をあと一つ…例えばプリタニアの征服を條件に… [02:08.97]ベルガの獨立自治権を許すと…私は他人(ひと)の國を売って…自分の國を買い戻そうとしたのだ…」 [02:16.99] [02:17.61]「私はそんな愚かな男なのだよ…」 [02:20.10] [02:20.94]「そう…そんな愚かな男なら、私がここで殺してしまっても構わないわね?」 [02:27.34]「あぁ…好きにするが良い…私は取り返しのつかない過ちを犯してしまった…」 [02:33.21] [02:33.67]「馬鹿!それでは何も解決しないじゃない…貴方はそれで満足かも知れない… [02:39.14]でも貴方の仇を取ろうとする者が現れないとは限らない…その論理が繰り返し悲劇を生んでいるのよ…」 [02:46.08] [02:46.51]「取り返しのつく歴史なんて一つもないの、だから尊いの、だから私達は新しい歴史を創ってゆくの… [02:52.97]愚か者とは…過ちを犯す者のことじゃない…過ちと知ってなお、正そうしない者のことをいうのよ…」 [02:59.65] [03:00.34]「…ねぇ…そうでしょう?」 [03:01.78]「お嬢さん…君は強いな…」 [03:03.74]「えぇ…そうよ…私は強いわ、この國の未來を背負っているんだもの…」 [03:08.04]「この國の未來?プリタニアの女王は若い娘だと聞いていたが…まさか…君が…!」 [03:13.51] [03:14.49]「ローザ?ギネ?アヴァロン…そう…私がこの國(プリタニア)の女王よ… [03:18.89]黙っていて御免なさい…でも解って欲しいの…アルヴァレス將軍…私は貴方を信じます…」 [03:25.94]「これは…女王陛下とは露知らず、數々の非禮を…」 [03:28.98]「お願い!畏まらないで、私はそういうの好きじゃないの、私のことはローザで良いわ…」 [03:33.96] [03:35.35]「それにしても貴方があの有名な「ベルガの死神」(アルベルジュ)とはね… [03:40.21]…想像していた像(イメージ)と隨分違うわね、熊のような大男だと思っていたのに…」 [03:44.84] [03:45.40]「…でも<ベルガの死神>(アルベルジュ)はやめた方が良いわね… [03:48.47]この國では流行らないわ…プリタニア風に言うと… [03:51.96]そうね、<ベルガの暴れん坊>(アーベルジュ)かしら… [03:54.35]そっちの方がずっと素敵よ…ねぇ…そうしなさいな…?」 [03:57.62] [03:59.67]「何?さっきから女性(ひと)の顔をそんなに見つめて…」 [04:03.05]「いや…最初に貴女(あなた)を助けた時、ある女性に似ていると思ったのだが…」 [04:07.47]「思ったのだが?」 [04:08.43]「…今にして思うと全然似ておらぬ…」 [04:10.81]「なに!?」 [04:12.24] [04:15.11]ウインダミアの湖畔を白い風が駈け抜けて往く… [04:19.15]トリストラム騎士団長率いる第六騎士団が衛る地 [04:22.71]ランカスターへと… [04:24.38] [04:28.15]~終わり~