[ti:終わりの先の音節] [ar:少女病] [al:偽典セクサリス] [00:01.89]『この世(よ)の果(は)てで詠(うた)われる、あらかじめ失(うしな)われた魂(たましい)の連(つら)なり。 [00:07.52]それは玲瓏(れいろう)な森(もり)に住(す)まう、心(こころ)優(やさ)しい預言者(よげんしゃ)の記憶(きおく)』 [00:12.84] [00:15.73]「嗚呼(ああ)…白(しろ)い揺(ゆ)り籠(かご)は新月(しんげつ)の下(した)眠(ねむ)るのに。 [00:26.79]きっと、新(あら)たな生(せい)を祝福(しゅくふく)して揺(ゆ)らされることはないのだ」 [00:41.24] [00:42.00]終わりの先の音節 [00:43.75]作詞:少女病 [00:45.50]作曲·編曲:ピクセルビー [00:47.25]歌:Mitsuki [00:49.00]聲:沢城みゆき、佐々木加奈、Mitsuki [00:51.75] [00:52.93]いつもならばノイズ混(ま)じりの曖昧(あいまい)な言葉(ことば)だけ [00:56.41]その日(ひ)だけは不思議(ふしぎ)とクリア。鮮烈(せんれつ)なメッセージ [01:00.30]緋色(ひいろ)の目(め)の預言者(よげんしゃ)たる少女(しょうじょ)が視(み)たものは [01:04.20]この世界(せかい)の終焉(しゅうえん)を象(かたど)ったイメージ [01:07.99] [01:08.19]靜(しず)かな森(もり)の中(なか)で慎(つつ)ましく 幸(しあわ)せに過(す)ごしていた [01:16.13]突然(とつぜん)授(さず)けられた言葉(ことば)は 酷薄(こくはく)な音節(Syllable)となり…… [01:25.84] [01:26.31]「時(とき)のはじまりから、終(お)わりの先(さき)をいく者(もの)よ。 [01:34.05]わたしには明確(めいかく)に視(み)えてしまった。緩(ゆる)やかな世界(せかい)の破滅(はめつ)が」 [01:41.95]空(そら)はやがて落(お)ちるだろう。 [01:45.22] [01:45.46]「ねえ、あの鳥(とり)って平和(へいわ)の象徴(しょうちょう)だって言(い)われてるんだよね? [01:48.79]見(み)て、落(お)ちてく。落(お)ちていくよ……?」 [01:51.39] [01:51.87]琥珀色(こはくいろ)の柵(さく)を越(こ)えていく清廉(せいれん)な少女(しょうじょ) [01:55.72]穢(けが)れのない白(しろ)を脫(ぬ)ぎ捨(す)て、想(おも)い人(びと)に寄(よ)り添(そ)う [01:59.72]聖痕(Stellma)に手(て)をあてて、もういいのだと笑(わら)った [02:03.67]散逸(さんいつ)する自己欺瞞(じこぎまん)、畏(おそ)れるは音節(Syllable) [02:07.52] [02:07.70]不確(ふたし)かに降(ふ)り注(そそ)ぐ安(やす)らぎに 幾度(いくど)も身(み)を任(まか)せた [02:15.58]終(お)わりをただ受(う)け入(い)れるには 一人(ひとり)では耐(た)えきれないと…… [02:25.31] [02:25.78]「理想郷(Eden)の園(その)から、終(お)わりの先(さき)を知(し)る者(もの)よ。 [02:33.49]遺棄(いき)される世界(せかい)に殘(のこ)された生(せい)に、願(ねが)わくば甘(あま)い果実(かじつ)を」 [02:41.47]聲(こえ)はきっと屆(とど)かぬだろう。 [02:45.65] [02:50.48]『夕闇(ゆうやみ)に溶(と)けゆくeustacy、繰(く)り返(かえ)される自己暗示(じこあんじ)、終焉(しゅうえん)の音階(Scale)、砕(くだ)け散(ち)る物語(Story)』 [02:57.58]「人(ひと)が暗闇(くらやみ)を怖(こわ)がるのは、真実(しんじつ)を見(み)てしまうのが怖(こわ)いから。 [03:02.26]だけど、目(め)を閉(と)じていても何(なに)も変(か)わらないことを、私(わたし)は知(し)ってる」 [03:07.76] [03:08.11]「少女(しょうじょ)の精神(せいしん)は徐々(じょじょ)に破綻(はたん)していった。 [03:11.02]想(おも)い人(びと)はいつだって笑顏(えがお)で包(つつ)んでくれる。 [03:13.97]けれど、預言者(よげんしゃ)として視(み)てしまったものは、少女(しょうじょ)の心(こころ)を壊(こわ)して……」 [03:18.91] [03:19.46]溶(と)け合(あ)っても繋(つな)がっていても心(こころ)が軋(きし)んでいく [03:23.21]救(すく)いのない未來(みらい)の記憶(きおく) 食(く)い違(ちが)う歯車(はぐるま) [03:27.25]剝離(はくり)する衝動(しょうどう)と、不規則(ふきそく)な嘔吐感(おうとかん) [03:31.19]森(もり)の中(なか)響(ひび)くのは 幾千(いくせん)の鎮魂歌(Requiem) [03:34.99] [03:35.22]沈(しず)む私(わたし)を支(ささ)えてくれてる 貴方(あなた)の溫(ぬく0もりさえも [03:42.93]なぜが突然(とつぜん)恐(おそ)ろしくなり 無意識(むいしき)にナイフを刺(さ)した [03:52.81] [03:53.34]鮮血(せんけつ)に塗(まみ)れた、言葉(ことば)もなく崩(くず)れる彼(かれ)は [04:01.05]絶望(ぜつぼう)も愛情(あいじょう)も終(お)わりもすべて、受(う)け入(い)れるように優(やさ)しく [04:09.04]笑(わら)っていた…… [04:10.73] [04:11.18]「嗚呼(ああ)…白(しろ)い揺(ゆ)り籠(かご)は新月(しんげつ)の下(した)眠(ねむ)るのに。 [04:19.26]きっと、新(あら)たな生(せい)を祝福(しゅくふく)して揺(ゆ)らされることはないのだ」 [04:32.57]空(そら)はやがて落(お)ちるだろう。 [04:37.83] [04:51.69]『新(あ)たな生(せい)が知(し)る初(はじ)めての感情(かんじょう)は、"絶望(ぜつぼう)"』 [04:56.26]終わり