世界の跡形
提供:戀獄
歌:霜月はるか
進んでいく日時計 針をもどす力は
手に入れられないと 諦めているけど
仆の胸の中で 花をさかせる力は
密やかに果てなく 守り抱き続けよう
(思い出す) 羊たちと
陽差し溜まる 土のいきれ
(とどきそう) 空の深さ
世界が刻んだ跡形(あとかた)
風車回し手が 草笛の主を探し
運ばれていく香りを 喚びかける故郷
色褪せた景色 記憶の底の鍵穴り
靜かに音立です 姿をのぞかせた
(想いとは) 坂に向かい
流される雲の下
(懐かしい) 優しささえ
心にくすんでいるだけ
震わせた指先や 伝う涙のあげも
遠く熱失われて 今はもう絵空事
風車回し手と あの丘で觸れ交わした
約束をざわめかせて 道しるべを仰ぎながら
呑みこんだ空の言葉
世界が忘れた…